上山敦代 (Ms Atsuyo Ueyama)
University of Queensland
Faculty of Business, Economy and Law
International Sport and Recreation Management 卒業

Q1. 留学のきっかけは何ですか?また、何故オーストラリアを選びましたか?
留学のきっかけは2つあり、1つ目は日本でのスポーツ大会におけるボランティア・マネジメントのあり方を変えたいと思ったのと、2つ目はスポーツが高齢者のQOL(Quality of Life)に及ぼす影響を勉強したいと思ったからです。オーストラリアを選らんだ理由は、この2つの分野の勉強をする環境が整っていたからです。2000年のシドニーオリンピックで、SOCOGが作成したボランティア・プログラムは過去のオリンピックにはない優れたプログラムで、その後のオリンピックでも注目を集めています。オーストラリア政府機関の Australian Sports Commission も、ボランティア・マネジメント・プログラムを基準化して一般提供しているほどの力の入れようです。また、高齢者のスポーツへの取り組みへも力を入れており、特にクイーンズランド州政府とブリスベン市議会のスポーツ&リクリエーション部門が提供している高齢者へのプログラムは印象的です。オーストラリアは国全体でこれらの内容に取り組んでいるというところに大変魅力を感じました。
Q2. 専攻分野である「国際スポーツ・レクリエーション経営」ではどのような勉強をしていますか?
スポーツ・リクリエーション産業を取り巻く世界情勢及び、スポーツ・リクリエーション経営学の基礎的な理論を主に勉強をしています。また、スポーツ・リクリエーションというサービスを提供するビジネスにはどの様な経営スタイルがあり、それぞれの抱える課題・問題等に対してどう取り組むべきか等を提案するケーススタディを主に講義は進められます。 個人的には、他の専攻分野である「国際イベント経営」の講義と掛け合わせ、スポーツ・イベント経営に関わるマーケティング、スポンサーシップ、組織・ボランティア・人材マネジメントの分野についても研究しています。
Q3. オーストラリアの大学院の学習スタイルやクラスメートの様子はどうですか?
大学院での学習スタイルは、ケーススタディ、レポートとプレゼンテーションが主で、常に自分の考えを発表・提案するといったものです。ケーススタディでは、実例を元に実践的な提案を求められる為、取り組んでいてとても興味深いです。レポートは3千~5千単語のものを1学期に7~9本書くため非常に忙しいですが、各授業において自分の興味分野とトピックを掛け合わせる柔軟性があり、自分の興味のあることに対してリサーチができるのでやりがいがあります。プレゼンテーションは10分~40分と様々な長さがありますが、これも自由なスタイルでプレゼンテーションができるのでやりがいがあります。
クラスメートは国際色豊かで魅力的です。様々な価値観、客観性を共有し、様々な国の情勢も知ることもでき興味深いです。クラスメートの学習スタイルを見ていて印象的だったのが、学士過程卒業後修士課程に進学してきた学生と、社会人から学生へ戻った学生の勉強への姿勢と目的意識の違いです。やはり仕事暦のあるクラスメートは非常に目的意識が明確で、共感できる物事がとても多いため刺激的な存在です。
Q4. オーストラリアでの生活はどうですか?
私の住んでいるブリスベンは環境がとってもよく、非常に生活しやすい都市です。勉強する静かな環境とシティーライフ、アウトドア・アクティビティー、エンターテイメントなど楽しめる要素の環境も整っており、メリハリのある生活が送れる素敵な都市です。
Q5. 在学中にどのような実務経験や職業経験をされましたか?
オーストラリアにおけるボランティア・マネジメントの実態に触れたいという一心で、ボランティアの機会あればイベント内容を問わずとにかく参加しました。そして訪れた最初の大きなチャンスが、オーストラリア最大の大学スポーツ大会 Australian University Games (AUG) でのVenue Logistics Officer という役でした。大会期間中、陸上競技場の施設及び物資管理を任されました。この大会で、ボランティアの募集から実際業務が終わるまでに行われた採用、研修、懇親会、頻繁なコミュニケーション、感謝会、業務の評価等ボランティア・マネジメントの一連の流れを経験し、いかにオーストラリアではボランティア・マネジメントが重要であるか目の当たりにしました。AUG へボランティアとして参加すると平行に、University of Queensland で今年1月に開催された Australian Scholar-Athlete Games (ASAG) のボランティア・マネージャーとして大学のスポーツ機関(UQ Sport)に採用され、実際にボランティアを運営する立場に立つことになりました。半年間で60人のボランティア・チームを形成し、運営するのが任務でした。大学院で培った知識とAUG でのボランティア経験をもとに、ASAG用に全てのプログラムを作成しました。60人を集めることを目標に、対象を学生と市民に絞り、職種別に面接を実施しました。また、コミュニケーションを密に取り合うために、ニュースレターを配信しり、懇親会と研修を開催しりと、工夫をした結果、無事ボランティア・チームの運営をこなすことができました。ASAG での半年間が評価され、今年6月にアメリカで開催された World Scholar-Athlete Games (WSAG) のボランティア・ディレクターとして Institute for International Sport に採用され、5ヶ月間大学院を休学してアメリカへ行きました。世界大会で運営するボランティア・チームは300人。ASAG に比べ、ボランティアの年齢層も違えば、ボランティアをする理由もすべて違い、学ぶべきことがとても多く非常にやりがいのある仕事でした。ボランティア担当以外でも国際採用担当を任され、ロシアとイランから日付変更線までの東半球の国々を担当することになり、国連、各国大使館、各国アメリカ大使館、国務省、法務官等と外交的な業務も勤めました。大学院で培ったスポーツ・イベント経営の知識を直に実践できたことにより、より一層理解が深まりました。そして国際スポーツ・イベントを取り巻く経営の知識を更に蓄え、経験を積んだことにより学業へ求めるものも多少変化しました。残りの大学院生活は新たに芽生えた興味の分野も加え勉強に励みたいです。留学から一年半で想像以上の実務経験を積むことができ非常に満足しています。
Q6. オーストラリア留学を将来にどう活かしたいと考えていますか?
オーストラリアへ留学の2つの目的を掛け合わせた活動をしていきたいと思っています。ボランティア活動における経験や特典(実務経験、職業経験を積むことができ、既に持っている知識、スキルを活用することもでき、新たかネットワーク作り、コミュニティー作りもでき、新たな分野への開拓もできる)を通して新たな可能性を見出し、特に高齢者のスポーツ活動への参加に結びつけるような活動をしたいと思っています。